就業規則と労働契約法○×クイズ
「就業規則ってどこまで守らないといけない?」「契約書と就業規則が違ったらどっちが優先?」
そんな疑問を、社労士試験の頻出ポイントとあわせて○×クイズ形式で整理していきます。
第1部:○×クイズ(全10問)
まずは直感で答えてみてください。(答えはこの下の「解答・解説」で確認できます)
- 会社は常時10人以上の労働者を使用する場合、就業規則を作成し、労働基準監督署へ届け出る義務がある。(○/×)
- 就業規則は、労働者に周知されていなくても、作成して労働基準監督署へ届け出ていれば直ちに効力が生じる。(○/×)
- 労働契約の内容が就業規則の定めよりも労働者に有利な場合でも、原則として就業規則が優先して適用される。(○/×)
- 労働契約法では、労働者と使用者が労働契約を締結する際、合理的な就業規則の内容は「労働契約の内容」として扱われる場合がある。(○/×)
- 就業規則を変更する場合、労働者代表の意見聴取が必要であるが、必ず労働者代表の同意を得なければならない。(○/×)
- 就業規則の不利益変更は、労働契約法上、内容が合理的であれば認められる場合がある。(○/×)
- 労働契約書に定めがなくても、合理的で周知された就業規則に定めがあれば、原則としてその就業規則が労働契約の内容になる。(○/×)
- パートタイム労働者や有期契約労働者には、就業規則を適用する必要はない。(○/×)
- 就業規則には、懲戒の種類とその事由を必ず記載しなければならない。(○/×)
- 労働契約法では、労働条件があいまいな場合、就業規則よりも会社の慣行が優先される。(○/×)
第2部:解答・解説
第1問
会社は常時10人以上の労働者を使用する場合、就業規則を作成し、労働基準監督署へ届け出る義務がある。
【正解】○
労働基準法89条により、常時10人以上の労働者を使用する事業場では就業規則の作成と労働基準監督署への届出が義務付けられています。
正社員だけでなく、パート・アルバイトも人数に含まれる点が試験でも重要です。
第2問
就業規則は、労働者に周知されていなくても、作成して労働基準監督署へ届け出ていれば直ちに効力が生じる。
【正解】×
就業規則は、作成・届出だけでなく、労働者への周知がなければ効力を持ちません(労基法106条)。
具体的には、備え付け、社内イントラへの掲載、配布などにより、いつでも確認できる状態にしておく必要があります。
第3問
労働契約の内容が就業規則の定めよりも労働者に有利な場合でも、原則として就業規則が優先して適用される。
【正解】×
労働契約の内容が就業規則より労働者に有利な場合は、原則として労働契約が優先されます(労働契約法7条)。
会社のルール(就業規則)が必ず上に来るのではなく、労働者にとって有利な方が採用される、というイメージが大切です。
第4問
労働契約法では、労働者と使用者が労働契約を締結する際、合理的な就業規則の内容は「労働契約の内容」として扱われる場合がある。
【正解】○
労働契約法7条では、
・就業規則の内容が合理的であり、
・労働者に周知されている場合には、
その就業規則の内容は労働契約の内容として扱われると定められています。
つまり、個別に書面で合意していなくても、就業規則が契約内容として働く場面があります。
第5問
就業規則を変更する場合、労働者代表の意見聴取が必要であるが、必ず労働者代表の同意を得なければならない。
【正解】×
就業規則の作成・変更にあたっては、労働者代表の意見聴取が必要ですが、
その同意までは要求されていません(労基法90条)。
「同意がないと就業規則を変えられない」と誤解しているケースが多く、社労士試験でもよく問われるポイントです。
第6問
就業規則の不利益変更は、労働契約法上、内容が合理的であれば認められる場合がある。
【正解】○
労働契約法10条は、就業規則の変更によって労働条件を不利益に変更する場合であっても、
・変更の必要性
・内容の相当性
・労働者への影響の程度
などを総合的に考慮して合理的と認められれば、有効になると定めています。
つまり「不利益変更は絶対ダメ」ではなく、合理性がカギになります。
第7問
労働契約書に定めがなくても、合理的で周知された就業規則に定めがあれば、原則としてその就業規則が労働契約の内容になる。
【正解】○
個別の労働契約で定めのない事項については、
合理的で周知された就業規則の定めが補充的に適用され、労働契約の内容となります(労契法7条)。
「契約書に書いていないから何もない」のではなく、就業規則がバックに控えているイメージです。
第8問
パートタイム労働者や有期契約労働者には、就業規則を適用する必要はない。
【正解】×
パート・アルバイト・有期契約社員も、法律上は「労働者」です。
したがって、原則として就業規則の適用対象に含まれます。
正社員との間で処遇に差を設ける場合でも、合理的な理由が必要であり、
「非正規だから就業規則の対象外」とすることはできません。
第9問
就業規則には、懲戒の種類とその事由を必ず記載しなければならない。
【正解】○
懲戒処分は労働者に大きな不利益を与えるため、
就業規則に懲戒の種類と事由を定めておくことが絶対的必要記載事項とされています(労基法89条)。
就業規則に根拠規定がない懲戒は、原則として無効と判断されるリスクが高くなります。
第10問
労働契約法では、労働条件があいまいな場合、就業規則よりも会社の慣行が優先される。
【正解】×
労働条件があいまいな場合には、まず労働契約の内容、次に就業規則、そして補充的に労働慣行が考慮されます。
会社の慣行が就業規則より優先するわけではありません。
試験では、「会社の慣行が一番強い」かのような記述は×と判断するのがポイントです。


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